読書感想文

引き続き自主宿題
「キャッチャー・イン・ザ・ライ」です。
翻訳者違いで二冊あったので出版日が新しい方を借りてきた。
外国文学は翻訳者の力量で印象が変わるから難しいよなぁ。
宗教的な事言われると特にイメージ湧かないし…

高校３年で一度読んで、冒頭で挫折したのである意味リベンジでした。
うーん…そんなに良くはなかったかなぁ…
あれか？ホールデンに対する同族嫌悪？
彼の思考回路が高校時代の自分と被るのでやっぱりあの時頑張って読んでりゃ良かったと軽く後悔。
シスターとカソリックの話はちょっと共感出来たけど。
（確かにバックグラウンドに同じ要素がある同士の方が楽だしそうじゃない人と話してる時のもやもやについても彼に賛成）
あとは、ただひたすらホールデンの愚痴を聞かされてる感覚でした。
国民性の違いか理解に苦しい点が多くて多くて。どうしてそう考えるのかな。

青春小説で男主人公って「エイジ（重松清）」と「スターガール（J・スピネッリ）」くらいしか知らないんだけど（スターガールはちょっと違う？）
個人的には「エイジ」のほうが面白かったと思う。
起きた事件の大きさも違うしはじめて読んだ青春小説って所で色眼鏡かもしれないけど。
エイジが中学生でホールデンが１９歳ってのが原因かな。
やたら捻くれてんだよねホールデン。

ああ「エイジ」の話してたらまた読みたくなってきた。
てか「スターガール」続編出たって本当かな？読みたいー。

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読書感想文

とりあえず今年の夏の目標を「本を読む事」にしました（小学生か）
純文学とか日本近代文学とか名作系を読んで教養をつけなければ…
まぁただ単に、「スタンドバイミー」だの「車輪の下」だの名作を読んでない事に危機感を感じただけでありますが。


とりあえず今日読んだ本「変身」（F・カフカ）

母に見せたら「一発目がそれか…」と呆れられた。
仕方ないだろ本当は宮沢が読みたかったのに貸出中だったんだ。
（みんな考える事は同じですね）

追記から感想文的な乱文。

前々から読んでみたかったのでそれなりに満足ですが、
グレゴール視点で読むと非常に後味の悪い…
逆に家族視点で読むと割とハッピーエンドなのが拍車をかける。

私の解釈では、「毒虫」を「引きこもり」に置き換えると妙にしっくりくると思いました。
ある日突然外に出られなくなる。
家族にすら姿が見せられなくなる（→家族が姿を見たがらなくなる）
生きる事が面倒になる。
家族としてはだんだん邪魔になる。
いなくなって清々する。

カフカの時代に引きこもりがいたとは考えられないし、この解釈がおかしいとも思うのですが、身近に感じられる「変身」が「引きこもり」だったので…

それにしても、虫嫌いの私でも読めるってことは文の書き方が上手いんだなぁ。
部屋中這い回って天井から落ちるくだりは微笑ましさすら感じた。

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ジキルとハイド

最近なんだか本を読みたい気分になります。秋だからかなぁ。
古典っていうか名作っていうか、そういうの。
ヤング向けの青春系でなく報われない救われない感じのやつ。
という訳でジキルとハイドを読んだんですよ。
小学校の時に子供向けのやつを読んだっきりなのでこの機会にちゃんとしたのをね。
そしたらなんか考えるモノがあったんでつい読書感想文的なの書きたくなって。
書いてる途中でテンション乗ってきちゃって凄い偉そうなんだけどね。

これって、ただの狂気の博士の失敗録じゃないんだね。
以前はハイドが悪でジキルは善だと思ってたんだけど、違ったんだ。
ハイドは純悪の存在だけど、ジキルは善と悪の混合体なんだよね。
善であり悪である。
つまり彼は純悪のハイドを受け入れるのも純善の存在になるのもできないんだ。
うん、この時点ですごく人間的。
彼があの薬を作ったのも、その中途半端な善悪に安定を求めたからなんだ。
安定を求めるのはごく自然なこと。
さてここで「しかし彼は安定の求め方を誤ってしまった」と言えるだろうか。
考えてみてほしい。
「自分の恥ずべき欲望を解放しようと試みて、それに成功した。しかしその欲望に打ち勝てず欲望に食い殺された」
どこか既視感を感じないだろうか。
私は感じる。これは私自身に当てはまる。
私がHPを運営しているのは、オフで自分の趣味や嗜好を曝け出さないからだ。
一部の人間は私の本性を知っているが殆どの人間は私を「大人しくて真面目な女の子」としか思ってない。
さらに本性を知っている人間にも「澤月スイ」の名は明かしてないためHPの存在を知らない。
ついでに言うと、「大人しくて真面目な女の子」という印象も、私自身気に入っていて失いたくない。
つまり、「大人しい女の子」はジキルであり、「澤月スイ」はハイドなのである。
「大人しい女の子」は「澤月スイ」の存在を隠したがる。
「澤月スイ」は「大人しい女の子」が満たせない欲望を満たす。
やってることはジキル博士と同じだ。
と言う事は、私もハイドに食い潰される危険性がある。
現に食い潰されてる部分もある。「一部の人間に見せている本性」がそれだ。
気付かぬ内にジキルはハイドに変身してしまい、はたと気付いて驚く。

恐らく私や彼以外にもジキルとハイドは存在する。
インターネットは仮想現実と呼ばている。
オンとオフで人格が違う、二重生活を送っている人間は少なくないはずだ。
そのなかで、ハイドに人格を奪われてしまったジキルは、最近の事件の犯人なんじゃないだろうか。
ジキルとして生きてきたのに、ふとした拍子にハイドが表に出てしまい、悪事を犯した。
「ジキルとハイド」は、そういう危険性を仄めかした作品なんじゃないだろうか。

いささか強引な解釈ではあるだろうが、これが私の感想である。

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